Cassette Tape
カセットテープ
Cassette Tape
クローゼットの内を整理していたら
カセットテープが纏まって袋の中
からわんさと出てきた。
あ~懐かしい。 今でこそCDの時代
になって中学生に話たら「カセット
テープって一体何だ?」と言う。
1970~1980年代には無くて
ならないアイテムであった。
昔、録りためた大切なカセットテープ
の学習教材、カラオケ用好きな音楽。等
なじみの深かったテープも忘れられ
10年以上もこうして袋の中に詰め込
まれたまま放り出されていたのでは
可哀想で「ゴメンね」と袋を胸に抱き
しめた。
時代は変った。もう昔のようにポータ
ブルのプレイヤーをかかえてテープを
持って友達の家に行くような事はまず
ないであろう。
どうにか整理をせねばならない。デジタル
化を検討するか捨ててしまうかになる。
10年一昔と言うが、今更、デジタル化
する価値のあるものは、と言えばおそらく
無いと思う。
愛情と手間を掛けて録音し愛用した日々
がただ懐かしいだけ。 断念して捨てて
しまうか。
プレイヤーはまだ保管してあるので明日
を最後にもう一度、テープを聞いて見て
音質に問題のあるものやワカメ状態に
なっているものにはサヨウナラ、楽しま
せてもらったあの頃の思い出に有難う。
これも年だなあ~と思う。 年を取る
事は素晴らしいことでもある、と誰か
が言った。 ため息をつく瞬間の
ノスタルジアなのだ。
考える人
The Thinker
久し振りにフィラデルフィア
Philadelphiaを訪れる
機会があった。
昔、家族で観光旅行に2-3度来た事
がある。その後の街作りはどう変っ
たかと市内観光に出た。
アメリカに住む限りはアメリカの原点
であるこの街の豊かな歴史を吸収して
おく必要がある。自由の鐘は勿論の
事、然し今回、私の興味をそそった
のはロダン美術館であった。
恥ずかしい事にはあの有名なフランス
近代彫刻家、ロダンの美術館がここ
に所在していた事を私は知らなかった。
「考える人」の彫刻が美術館の前庭に
ドカン!とあった。私はいつか京都
国立博物館の門のそばで「考える人」
を見て感嘆した時を思い出した。
ロダンによる原型からの作品は世界
に21体くらい存在すると聞いた。
東京上野、国立西洋美術館の松方
コレクションは有名である。
オーギュスト、ロダンの作品には
エネルギーに溢れる、人間の内面
が精神的に出ていると私は逞しく
感じる。「考える人」の腕、筋肉、
筋骨、血管までが強調されている。
何と傑作であろう!
「考える人」と「地獄門」をこの
美術館では別に鑑賞する事も出来ない。
「地獄門」があってこそ「考える人」
が生まれたのではないだろうか。
「地獄門」の扉の上から下を覗いて
見ている人。 ダンテの「神曲」で
迷ってしまった彼は「地獄門」を
通らねば戻れない彼の生涯の定め
なのか。若い女性、クローデルと
共同生活、アトリエの作業の裏に
は内縁の妻と子供があり失恋から
精神病にそして死に落ちたクロー
デル。 ロダンの心は左右の痛み
で行く場の無い人間、「地獄門」
の上で「考える人」となっている。
「地獄門」は完成しなくオーギュスト
ロダンは77歳で生涯を閉じた。
フィラデルフィアは「兄弟愛の街」
と呼ぶ小さな市ではあるがアメリカ
歴史には莫大な意義を持つ事と
Jules Masterbaum
事業家がロダンのコレクションを
市に持って来てくれた事に今回の
旅は感謝している。


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